ノイホーフ事業

ノイホーフ(Neuhof)は、NPO法人環境教育ネットワークたねのもりの事業名です。
NPOたねのもりの中心事業は、埼玉県南埼玉郡宮代町を中心に、幼児教育を行う「みやしろ森のようちえん」の運営です。首都圏近郊で、森の中や里山で一日を過ごす、幼児教育の新たな価値を発信しています。

ノイホーフ(Neuhof)事業は、みやしろ森のようちえんの生活力の育成のために、身近な農業の姿と触れる動機からスタートしました。首都圏近郊の環境では、山や森が少なく遊べる環境が限られています。そうした境遇を改善するために、耕作放棄地の再利用と近隣の里山整備と連携し、子どもたちが自然と触れ合える環境を増やしていった経緯があります。

耕作放棄地の再利用についても、里山整備についても、畑や水田での野菜作りや米作りにおいても、継続的な修繕作業が必須です。ましてや自然農ではまだまだ学ぶことが多く、思うように進まないのが日常的です。

地域の課題と協同し、地域のご理解とご協力を得て教育活動を続けています。
この価値観は次項の「ノイホーフの由来」にあるとおり、ペスタロッチーの教育理念に基づいています。

教育による社会改革は、資本を投入し高額な授業料を支払える選民思想の先には望めません。
もっとも弱き立場の豊かさのボトムアップの教育こそが求められています。
「自分たちで作れるものを自分たちの手で作ることから、創造的な豊かさが生まれる」

その信念を表現し続けていくことが私たちの使命でもあります。

【パーマカルチャーを取り入れた自然農】
安曇野のシャンティクティーで開催されたパーマカルチャー塾を元に、セルフビルドや自然農を行っています。

講師である臼井健二氏の説く「地球一個分の暮らし」に共感し、循環を大切にした自然農を通して、衣食住を見直す取り組みを取り入れています。

【加須研修農園の米作り】
埼玉県加須市で開催された米作り研修を元に、不耕起の水田に取り組んでいます。
研修農園の講師である杉村長世氏は、金子美登氏に野菜作りと土づくりを学び、岩澤信夫氏の不耕起田んぼの技術を研修農園で教えています。
機械化と薬によって失われつつある、米作りの技を継承している百姓先生です。

 

                             【写真:加須研修農園 2019年9月】


ノイホーフの由来

ノイホーフ(Neuhof)とは、近代教育の父とされるハインリヒ・ペスタロッチーの功績から名付けた事業グループ名です。
ペスタロッチーは、1769年9月にアンナ・シュルテスト結婚し、ミューリンゲンという田舎町で生活を始めました。その後、ペスタロッチー終焉の地となるブルグ郊外ビル村に家を建て、この場所をノイホーフと名付けました。

ペスタロッチーは、妻アンナとともに、当時不幸な境遇の貧民の子どもたちのために、実質的な救済事業として、ノイホーフで協同生活をしながら、農業や糸つむぎを教え、同時に知的・道徳的な教育事業を始めることになりました。農場経営はペスタロッチーの経営手腕の不足から、すぐに立ちいかなくなりますが、貧民救済のための教育を生涯に渡り続けました。

貧民救済の施設は、当時スイスの各地にありましたが、いわゆる慈善施設で貧しい人たちにパンを与えるだけの施設でした。それらの施設の支援では、余計に自立の精神を失わせることとなりました。この状況を見たペスタロッチーは、貧民自身が自助努力を続け、人間らしい生活をしていくのに必要な能力や手段を身に着ける支援の必要性を説き、自らが実践していったのです。

重農主義思想や産業革命による時代の変化の影響が、もっとも弱い子どもたちの人生に大きな影を落としました。生活苦から親に捨てられた子や、大きな農家で家畜のようにこき使われたり、乞食の手先とされたりしていました。

現在のノイホーフは、慈善事業財団に買い取られ、スイス・ペスタロッチーハイム・ノイホーフとして、青少年の教育支援と職業教育の施設となっています。https://neuhof.org/

 

                         【写真:宮代グリーンツーリズム2018年7月】


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 さまざまな形での参加が可能です。

・農作業のボランティア
・森や畑や田んぼの作業
・保育スタッフボランティア
・自然農のグループ講座
・森のようちえんの活動体験
・セルフビルドのワークショップ
・料理教室、草木染、糸紡ぎ
・野草観察会
・グリーンツーリズム

年間を通して、多くの取り組みがあります。
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